ハイサイドNチャネルゲートドライバ

工作環境を実家から持ってきてようやく作業できるようになった。
現在、以下のようなディスクリートでHブリッジを製作中。

  • 12V動作
  • フォトカプラでパワー側と制御側を分離
  • ハイサイドNチャネルMOS FET型
  • 電流センサでフィードバック可能
  • その他の仕様は出たとこ勝負

これまでに、ハイサイドNチャネルMOS FETゲートドライバ回路のテストを行った。
回路はIR社のデザインチップス「簡単なハイサイドドライブによる高周波スイッチングおよび連続オンタイム」に掲載された回路を応用した。

この回路は、FETがON/OFFで動作が切り替わる。今は図が無いので分かりにくいが、以下の動作により、フォトカプラの電源に並列に接続されたコンデンサの両端は、大体12Vの電位差を維持することになる。FETがONでも電位差を維持できる。これにより、ブートストラップで必要だったリフレッシュ動作(ブートストラップコンデンサ電荷を蓄えなおす)が不要となる。

  • FET:OFF
  • FET:ON

この回路のメリットは、タイマICの出力の振れ幅分だけVgsを作れるという点にある。ちなみに、突入電流がタイマIC下の抵抗で制限される仕組みになっている。制限抵抗をタイマICの出力に付けた回路を作ってテストしたところ、Vgsが結構下がってしまうことが分かった。

以下は、電源投入時のタイマICのV-電位(黄)と、出力波形(赤)を表したもの(12V/div, 50us/div)。具体的な定数は図ができてから。

TLP351は通常動作で2mA必要なので、5.1kOhm(12Vなので)の抵抗を付けてテストした。以下は上記とは別条件で、フォトカプラのコンデンサと、その上のダイオードの波形を表したもの(5V/div, 500ns/div, 下から1マス目が0V)。タイマ出力がHighのときチャージが移動するが、回路図が無いのでどこのことか分かりにくい...

とりあえず、ダイオードの電圧降下を除けば、ちゃんとチャージポンプっぽい動作をしていることが分かる。